Something Better

映画、読書感想などボチボチ書いていきます★
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『花芯』



瀬戸内寂聴著「花芯」の実写化。
夫を愛せず不倫に落ちる女の話。
はい、寂聴さんお馴染みの人妻不倫ものです。

主人公は若い頃から自由奔放な性格。
だからか許嫁と結婚するもどこかつまらなそう。
子供が出来、真面目な夫に養われ幸せなはずなのにいつもなんか冷めてる。
そんな折、夫の転勤先で隣に住む夫の同僚を好きになってしまう。
恋焦がれ、初めて本気で男性を好きになったと自覚し、ついにその男性と結ばれる。
が、結ばれたら恋は終わり…
そういう女性のお話。
心より体。心より子宮。
男に抱かれてる時だけ生きる実感を持つ。
そういう女性のお話。

いつも瀬戸内寂聴さんの作品には、小説にしろ映画にしろ、主人公に共感できなくても
それなりに楽しませてもらってる。
でもなんだろなぁ、この作品、悪くはないけどちょっとあっさり描かれ過ぎかなぁ。

冷たくも奔放な主人公を演じた村川絵梨さん、これまではドラマとかで脇役でしか
見た事無かったけど、凄く良かったと思う。
いつも冷めた感じ、その中に見え隠れする色香が匂い立ってくるような女性を
見事に表現してたと思う。
この女優さん、こんな綺麗やったっけ?って思いましたもん。

でも、例えば恋焦がれて不倫に落ちた相手と初めてそうなった時、その後の描写とか、
もっと繊細に描かれればなぁと、なんか、あと一歩感が。
そんな、良いんだけど何となく物足りない、そういう感じの作品でした。

『境遇』



違う養護施設で育ち、その同じ境遇故に親友になった陽子と晴美。
ある日陽子の一人息子が誘拐され、晴美も協力して真犯人を捜す内に見えてくる
二人の真実の物語。

このお話、テレビドラマの為に書き下ろされたらしく。
ドラマ見てないわー

で、うーん、湊かなえさんにしては弱いと言う印象。
一気読みはできたけど、途中で犯人の目星はつくし、ドロドロ加減もいまいち。
いや、決してドロドロを期待してたという訳では無いにしても、あの展開だと何と言うか
もっとこう、もっとひねられても良さげな感じがしたので、湊かなえ作品なら。
結末も割と爽やかで、何とも言えない不完全燃焼感。
いずれにしてもテレビを意識されたって事なのかな。

『まひるの月を追いかけて』



歴史深い奈良の街を旅しながら3人の男女の真実が明らかにされていく物語。

初めての恩田陸作品。
最近よく聞く作家さんなのであまり何も考えず目に留まった作品を読んでみた。
風景、主人公やその他登場人物の描写などが終始素直に表現されていて頭に
するすると入ってくる。
と言うことで読みやすくはあったけど、内容としては…うーん…

昔から仲が良かった男女の本当の心の中を探っていく旅が描かれてた訳やけど、
登場人物の本当の気持ちが明らかになっていく展開はそれなりに楽しかった。
でも、奈良の街を探索する描写がどうも…
あとでちゃんと帯を見たら、ロードノベルって書いてあるやん!
実はロードもの苦手(^^;

それにやっぱり私はもちょっとドロッとしたのが好きなんだわ結局…
登場人物皆さん綺麗な印象。
そういうのにはどうもいまいち惹かれなくて。
ドロドロ読み過ぎてすっかり毒されたわ笑

恩田陸さんの作品って、人間の深い部分もあっさりと描かれてることが多いと
後で知ったけど、もしかしたら違う作品ならもっと楽しめるかもしれない。
今度はもうちょっとちゃんと調べてまた恩田陸作品読んでみよう。

『さよなら歌舞伎町』



新宿歌舞伎町のラブホテルを舞台に様々な人間ドラマを描いた作品。

ラブホテルに勤務する人達、ラブホで風俗の仕事をする韓国人女性とその彼氏、
不倫カップルなどなど、一つのラブホテルを舞台に繰り広げられる悲喜こもごもの人間ドラマが
おかしかったり切なかったりでなかなか面白かった。

前田敦子が大胆なセリフで!って確か公開当時話題になってた記憶やけど
いまいち目立たない役どころ。
主演の染谷将太くんが良かったな。
あと、脇役でちょこちょこ見かける女優さん、河井青葉さんの大胆演技も良かった。

『形影相弔・歪んだ忌日』



西村賢太小説の主人公、北町貫多が芥川賞を受賞してからの生活、母親からの手紙について、
そして同棲して別れた女の事を相も変わらず振り返ったり、また相も変わらず師と慕う作家、
藤澤淸造についてが書かれた作品。

芥川賞を受賞して有名になってからの西村賢太氏=北町貫多は本を書くことをやめたの?
なんて勝手に思ってたけど、書き続けなければならないという使命にかられていたようで
良かった(^^)

本作品では上述のお話が西村賢太節によってサクサクっとオムニバスに綴られていて
また一気読み、あっという間に読み終えた。
秋恵との思い出、彼女への思慕などはこれまでの作品とほぼ同様なんだけど、
何度読んでも面白い。
そして芥川賞を獲って有名になったが為に生じた不本意な事柄なども書かれていて、
やはり色々あったんだなぁと。

他にも色んな作品が知らぬ間に出ていたようで。
時間が出来たら読んでみよ。

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』



第87回アカデミー作品、監督、脚本、撮影賞受賞。
「バードマン」と言うヒーロー映画でスターになりその後落ち目になった中年俳優が、
幻想と現実の間で苦悩しながらブロードウェイの舞台に再起をかける様を描いた
ブラックコメディー。

不思議な映画ー撮り方が。
なんと作品中の殆どがワンカット…に見える。
しかもこの撮影、ステディカムで撮ったらしいじゃないですか。
なんというチャレンジ!
最初は場面がぶっ飛んでる感じがして??になったけど見てる内にシーンの時間が
経過しててもワンカットなんだなと分かってきて慣れてくる。

これまでイニャリトゥ監督作品と言えば幾人かの物語が作品中平行に描かれている
と言うのばかり見たけど、本作品は言わば逆。
主人公と彼を取り巻く人達のドラマがワンカットの中で描かれてる。
実際は長いカットを編集で切れ目のないように繋ぎ合わせたらしいけどそれにしても面白い。
変だけどw

落ち目の俳優と彼の周りの人達とのシニカルな内容も面白い。
ラストも思わせ振りで、見るものに色々想像させる。
私はまた、自分だけの解釈では腑に落ちなかったのでネタバレサイトさんに頼ってしまった^^;

『スポットライト 世紀のスクープ』



第88回アカデミー作品、脚本賞受賞。
アメリカのボストングローブ紙の記者達がカトリック教会の闇を暴くまでを描いた社会派ドラマ。
実話。
静かに、そしてスリリングに描かれた、カトリック教会と言う大きな権力を相手にした
ジャーナリズム。
面白かった。

カトリック教会はその土地の彼らにとっては子供の頃から穢れの無い絶対的存在であり、
あったとしても無いものとされ、地元の報道機関もアンタッチャブル。
改めてアメリカのどす黒い深い闇に触れてゾッとした。
その闇を割って入った数名の新聞記者達。
ジャーナリズムとは何なのか…
それが巨大権力であっても闇があるなら追及してこそがジャーナリズムの本懐…
本作品の主役の記者達はそこに立ち戻り勇気を持って闇の中に踏み込んでいく。
日本でも報道の在り方が頻繁に語られる今、色々考えさせられた。

この作品が作品賞を獲ったのはまだ問題が解決していない等の背景があるのかな。
普通に素晴らしい作品ですけども。

聖職者の性的虐待を描いた映画は過去にもあったし私も何となく知ってたけど、
放送後長友啓典さんが、日本の教会でも昔からこんな話ありましでーって仰ってたのが
結構衝撃だった^^;

『イニシエーション・ラブ』



乾くるみ著のベストセラー小説の映画化。
80年代後半、当時ヒットした曲が流れる中描かれる若い男女の恋愛劇…
だけど単なるラブストーリーでは無く、大きな謎が隠されたお話。

原作ファンの私はこの作品がどの様に映像化されて観客を騙すのかだけに興味があって観た。

で、なるほどそう来ましたかと。
ちょこちょこっと原作を変えて観客を騙そうと。
んーでもちと無理があったかもw
それと、ラストは要らんでしょ。
原作のラストで私は??になってネタばれ調べてからほおおおとなったんだもん。
映画ではご親切に謎解き全部しちゃって。
わざわざ時系列遡って、それはやり過ぎ。
それと登場人物の絡ませ方も。

原作同様、映画観た人が映画館出た後に、あれってどういうこと?ああそうか!って
わいわい話すのも映画の楽しみなんやで!って、ラストまでに色々見えちゃって
謎解きするまでも無かったかもやけどな(^-^;
どっちにしても、ラストまでに謎が分かっても原作知らない方が楽しめるでしょう。

主人公の前田敦子がなかなかいい。
彼女深夜ドラマでも良かったけど、男に翻弄される役上手いわね。
可愛過ぎず不細工過ぎず、どこか儚げでメンヘラチックで。

『ルーム』



7年間小さな部屋に監禁されていた母と子が脱出に成功、その後の苦悩を描いた物語。

物語は小さな空間で母と子がそれなりに楽しそうに過ごしている場面から始まる。
しかしそこは小さな天窓から空が見えるだけの密閉空間…
母は7年前に拉致監禁され、子供は犯人との間にできた子供…

子供が5歳になったある日、母親が脱出計画を実行し成功。
しかし子供にとっては小さな部屋だけが彼の世界だった訳で、突然目の前に現れた
外の世界に戸惑うのは当然。
でも子供の方が強いんだよなぁ…世間からの好奇の目などで苦悩するのは母親…
凄く分かる気がする。

母親にとって監禁生活の中で唯一の希望だったのは子供の存在。
でも大切な我が子の父親は犯人で、世間もそれを知ってる。
自由になっても親子には様々な困難が待っているだろう事が想像できるけど、
母と子で支え合い乗り越えていこうとする姿に感動。
特に子供が可愛くて(^^)
深刻な事件からの物語だけど、想像力豊かに育まれた愛らしい子供の語りが
ほのぼのとして癒される。

オスカーを獲った母役のブリー・ラーソンも素晴らしいけど子供役の子にも賞あげて!
って思うぐらい。
初めて外界に出た時のときめき、戸惑いの演技が素晴らし過ぎ。

母は強し!そして母を思い支える子も強し!!の映画でした。

『セッション』



名門音学校でジャズドラムを学ぶ青年と厳しい教師の物語。
オスカー監督デイミアン・チャゼルの話題作。

面白かったーめっちゃ面白かった!
主人公のドラムシーンにJKシモンズ扮する鬼教官の凄まじさ!
二人の狂気と気迫に圧倒される1時間47分。
素晴らしかった!!

音楽映画としても十分見応えがありながら、教師と青年の凄絶な対決物語が秀逸。
二人がどういう結末を迎えるのか最後まで目が離せない展開、
どんでん返しのどんでん返しで見終わった後は面白さと爽快感で満足、お腹いっぱい。
映画見た後こういう気持ちになったの久々。

鬼教官と青年と言えば愛と青春の旅立ちの軍曹思い出したけどあんなもんちゃう。
オスカー獲ったJKシモンズさんの演技は圧巻で、暴力上等パワハラ満載、
こんな先生おったら問題になってるやろーってw
そして主人公のマイルズ・テラーの鬼気迫る演技も本当に素晴らしい。

つくづくドラムってかっこいいなーすごいなーとも思わせてくれた。
音楽映画好き、ジャズ好き、パーカッション好きの人にもお勧めの作品。
鬼教師にはちょっと胸糞悪くなるけど(^^;

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』



全てが無くなり荒廃した世界で生き残ろうとする人達、と言うか化け物みたいになった
人達もいっぱいやけど、そんな中での主人公イモータンジョーのサバイバル活劇。
彼と共に戦うのがシャーリーズ・セロン扮する女戦士でめっちゃかっこよかった。

マッドマックスと言えばど派手なカーチェイスを含めたアクション、
とにかく漫画の世界そのものでえげつない迫力に引き込まれる。
しかしもしかしてマッドマックスシリーズこれが初見なんだな。
友人がめちゃくちゃ好きで色々聞かされ続けてはいたけど。

とにかくぐいぐい引き込まれ夢中になって気が付くと何だか体が熱かったけど、
翌日体調崩したのは関係ないと思います(-_-;)

『キャロル』



1952年のアメリカ、若い女性と人妻との禁じられた愛の物語。

ルーニー・マーラとケイト・ブランシェット、お二人ともほんとに美しくて魅せられた。
ラブシーン見た感じ、大きくてかっこいい背中をしたケイト・ブランシェットの方が
男性役と見て良いんでしょうかね(^^;