今年も出来る限り映画を見て参りました。
が、実は、去年ほど心に響いた作品に出会えなかった・・・

でもそれは映画によるものと言うよりは、私の心の変化による物ではないか・・・と。
昨年は今年より悩み多き年で心が剥き出し状態・・・・
だから、かなり感度が良好でちょっとした場面でもビンビン来てたのです。
が、今年は幸い比較的穏やかな気持ちで見ることが出来、映画に集中することもできたんだけど、
その分鈍感だった・・・・皮肉なもんですね。
なぁんて言っておりますがもちろん面白い作品はあったわけで、今年も私による私のためのランキングを、
今年公開作品で、劇場鑑賞、DVD鑑賞した物から、自分勝手に綴っていきたいと思いまぁす

去年同様「なんでその作品?!」って事もありましょうが、あしからず・・・
2007 BEST MOVIE
1位『パンズ・ラビリンス』

この作品の映像美、ストーリーの重厚さ、魅力的な主演の少女、そして何と言ってもあのラスト・・・・
その全てが今も尚強いイメージで脳裏に焼き付いています。
勿論レビューに書いたとおり、この作品を又見たいかと言われると今でも素直に頷けない・・・・
でも、文句無く素晴らしい作品だったとハッキリ言える映画。
ファンタジーな部分でのエンターテイメント的な部分がありながら、人類史上に起きた史実、それによる人々の
苦しみなどもシリアスに露骨に描かれ、その両方の要素が絶妙に織り交ぜられた実に完成度の高い
作品でした
2位『善き人のためのソナタ』

DVD鑑賞にも関わらずとても心に残った作品。
東西冷戦時代の東ドイツを舞台に、自由の無い国の悲劇が描かれてる一方で、人としての心のぬくもりを
感じることの出来る感動的な作品。
物語は静かに淡々と進みながらも、脚本の良さ、そして主人公に扮した役者さんの素晴らしい演技に
心を掴まれました
3位『あなたになら言える秘密のこと』

これもDVD鑑賞で心に残った作品。
忘れることの出来ないほどの悲惨な経験をしながらも尚、生きていかなければならない人生の地獄を
味わい続ける男女の出会い。
そんな彼らは傷を癒し合う為に互いを必要とし、強い絆で結ばれ、男女の恋愛というものを超えた
その出会いにとても胸を打たれ、今でも思い出すと涙が出そう・・・

この作品も又、上記2作品と同じく歴史上の哀しい史実に触れられています。
特に割と近い過去に起きたボスニア内戦について語られているこの作品では、その凄惨すぎる出来事を
目の当たりにして改めて心が痛くなりました。
こういう作品を見るに付け、その終わることのない悲劇へのやり場のない怒りを感じます。
4位『ドリームガールズ』

単純にその歌に奮えた作品

圧倒的な歌唱力によるソウルフルな歌の数々に、ず~っと鳥肌立ちっぱなしだった。
ストーリー云々はさておき、とにかくそのパフォーマンスに本能的に反応してしまった作品。
5位『ブラッド・ダイヤモンド』

内容の重さ、激しいアクション、緊迫した展開、そしてディカプリオやジャイモン・フンスーの名演に感動。
アフリカでのダイヤモンド利権に関わるとてもシリアスな作品で、体調が悪かったから余計にズシンと
来たのかも・・・
6位『パフューム ~ある人殺しの物語~』

画面からも匂い立ってきそうなリアルでグロテスクな映像、18世紀のフランス、パリを彩る重厚なクラシック、
そして、貧しく孤独な生い立ちで嗅覚のみが異様に発達した主人公の生き様と、その主人公の物語を
怪しく語るジョン・ハートのナレーション・・・
その全てがとても強いイメージで印象に残っています。
フェチシズムに満ちた、薄汚く不気味な主人公。
何故かこの男は妙な魅力を放ち終始彼の行動に目が釘付けでした。
ラストはかなり賛否両論別れるところだろうけど、作品全体としてはとても好き。
この先こういう作品にはなかなか巡り会わないのではないかと。
7位『それでもボクはやってない』

邦画のベストはコレ。
去年は自分のランキングの中に邦画が多く登場したけど、今年は残念ながらこれのみかな・・・
周防正行監督がリアルに描いた日本の司法。
冤罪がどうやって生まれるかがひたすら淡々とそして生々しく描かれていて、とても興味深くて面白かったぁ。
もちろん、今年色んなところで評価されている加瀬君の演技も素晴らしかった

その情けなぁいお顔がいつもよりもっと情けなく見えて、彼ならではの役所でした。
8位『ダイ・ハード4.0』

久々のブルース・ウィリス@ジョン・マクレーン刑事でどうかなぁ~とやや不安があったものの、それを見事に払拭。
迫力満点で思いっきり楽しめた作品。
相変わらずの、というか更にパワーアップした有り得ないほどのど派手で過激なアクション満載で、
何も考えず夢中で楽しめました
9位『300<スリーハンドレッド>』

たった300人のスパルタ軍が100万人のペルシア軍と戦った伝説を映画化。
筋肉の鎧をまとい、人間兵器と化したスパルタの男達の美しいこと・・・
ロックな音楽に乗って彼らが戦う様は、実に無駄が無く、まるで踊っているかのようで惚れ惚れ・・・

実写とCGを絶妙に融合させたその映像は劇画のようで迫力満点、単なる歴史映画とは違った痛快な
娯楽映画としてとっても楽しめました。
10位『ラブソングができるまで』

やっぱラブコメ入れなきゃ。今年はこれ。
ラブコメと言えば・・・という二大俳優、ヒュー・グラントとドリュー・バリモアの、愉快で可愛い大人のラブストーリー。
あのヒュー・グラントが80年代の元アイドルって言うのが何とも笑えて、その元アイドルという過去にすがって
生きてるのが更に笑えて・・・・
そんな時に彼の前に現れるドリューも超可愛くて、この二人のやり取りがとっても微笑ましかった~

笑えてホロッと来て、暖かい気持ちになれる作品でした。音楽もグ~

以上、私が何とかかんとか選んだ、私的今年のベスト10MOVIEです。
大好きなアメコミと言えば
『スパイダーマン3』や
『ファンタスティックフォー』の続編が公開されたけど、
期待したほどでなかったのがちと残念

CGを駆使したファンタジー作品も、後一歩って感じの物が多かったような・・・
そんな中、地味でありながらも中身の濃い作品の方が、私にとっては印象強く残った一年でした。
邦画については、昨年ほどに響いたものは無かったけど、
『さくらん』や
『舞妓Haaan!!!』なども楽しかったし、
それなりに充実していたのではないでしょうか。
我らがオダギリも
『東京タワー』や
『サッド・ヴァケイション』、
『転々』などで相変わらずの活躍振り。
来年は海外にも進出するみたいだし楽しみ。旦那様になっても変わらず良い役者でいてほしいです

そして、『それボク』で高く評価された加瀬亮君。
今年は彼に大注目

ごく自然でありながら強いイメージを残す彼の演技に魅了されました

今後も更なる活躍を大いに期待しています。
来年も、ワクワクドキドキさせてくれる映画、心に強く響く映画、素晴らしい映画に出会えることを
楽しみにしてま~す

そして、皆様にとって素敵な一年でありますように・・・・