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映画、読書感想などボチボチ書いていきます★
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『岸辺の旅』



カンヌ映画祭「ある視点」部門監督賞受賞作品。

3年前に失踪し死んだはずの夫と妻が、過去に夫が関わった人達に
会いに行く旅に出るお話。

幽霊になった夫と旅に出てつまりは妻が夫への愛を再確認するというお話で、
二人の旅が静かに穏やかにどこか物悲し気に描かれてる。
こういう儚い、悲しい女性の役に深津絵里はほんとぴったり。

旦那様は幽霊やけど見た目普通に人間で、何の違和感もなく二人で旅に出て色んな人に会う。
その中には夫と同じく幽霊の人もいたり、そうじゃない人もいたり。
だから見てる内にどれが現実でどれが現実じゃないのかよく分からなくなってきたり。
なんだかとっても不思議な作品。
夫婦愛が描かれてることだけはよく分かったけど。

良い作品だと思うけど退屈と言えば退屈。
好き嫌いが別れそう。
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『後妻業の女』



年老いた独り身の男性の後妻になり資産を狙うことを生業にしている女の話。

金の為なら肉親もどうでもいい、とにかく強欲で心臓に毛の生えた
生命力の強い女の話。
主演の大竹しのぶは当然上手いし退屈はしなかったけど、
結末が思ってたのと違ってたなぁ…そのせいか微妙な後味。
何故この主人公がこんなになったのかもいまいちピンと来ないし、
ただただ強欲ばばあのドタバタを見せられただけって感じ。
ま、コメディだと思うのであんな感じになるんだろうけど。

あと、思ったより大竹しのぶの関西弁があかんかった。
どうしてもそこ、気になるんやなぁ^^;

『花芯』



瀬戸内寂聴著「花芯」の実写化。
夫を愛せず不倫に落ちる女の話。
はい、寂聴さんお馴染みの人妻不倫ものです。

主人公は若い頃から自由奔放な性格。
だからか許嫁と結婚するもどこかつまらなそう。
子供が出来、真面目な夫に養われ幸せなはずなのにいつもなんか冷めてる。
そんな折、夫の転勤先で隣に住む夫の同僚を好きになってしまう。
恋焦がれ、初めて本気で男性を好きになったと自覚し、ついにその男性と結ばれる。
が、結ばれたら恋は終わり…
そういう女性のお話。
心より体。心より子宮。
男に抱かれてる時だけ生きる実感を持つ。
そういう女性のお話。

いつも瀬戸内寂聴さんの作品には、小説にしろ映画にしろ、主人公に共感できなくても
それなりに楽しませてもらってる。
でもなんだろなぁ、この作品、悪くはないけどちょっとあっさり描かれ過ぎかなぁ。

冷たくも奔放な主人公を演じた村川絵梨さん、これまではドラマとかで脇役でしか
見た事無かったけど、凄く良かったと思う。
いつも冷めた感じ、その中に見え隠れする色香が匂い立ってくるような女性を
見事に表現してたと思う。
この女優さん、こんな綺麗やったっけ?って思いましたもん。

でも、例えば恋焦がれて不倫に落ちた相手と初めてそうなった時、その後の描写とか、
もっと繊細に描かれればなぁと、なんか、あと一歩感が。
そんな、良いんだけど何となく物足りない、そういう感じの作品でした。

『境遇』



違う養護施設で育ち、その同じ境遇故に親友になった陽子と晴美。
ある日陽子の一人息子が誘拐され、晴美も協力して真犯人を捜す内に見えてくる
二人の真実の物語。

このお話、テレビドラマの為に書き下ろされたらしく。
ドラマ見てないわー

で、うーん、湊かなえさんにしては弱いと言う印象。
一気読みはできたけど、途中で犯人の目星はつくし、ドロドロ加減もいまいち。
いや、決してドロドロを期待してたという訳では無いにしても、あの展開だと何と言うか
もっとこう、もっとひねられても良さげな感じがしたので、湊かなえ作品なら。
結末も割と爽やかで、何とも言えない不完全燃焼感。
いずれにしてもテレビを意識されたって事なのかな。

『キャロル』



1952年のアメリカ、若い女性と人妻との禁じられた愛の物語。

ルーニー・マーラとケイト・ブランシェット、お二人ともほんとに美しくて魅せられた。
ラブシーン見た感じ、大きくてかっこいい背中をしたケイト・ブランシェットの方が
男性役と見て良いんでしょうかね(^^;

『紙の月』



角田光代著同名小説の映画化。

映画と原作が違うのはあるあるで、長い話が短時間で描かれてる分どうしても
色々変わってしまう。
本作も原作とは別物と思って見た方が良いかな。
主人公が若い男に貢ぐ為に不正の道を突っ走るところ以外の重要と思われる点が
かなり変えられてたので。
だから、原作に思い入れがある人とってはつまらないかもだけど、映画としては
これはこれで有りじゃないかな。
主演の宮沢りえがとても良いし。
クソ真面目な主婦が若い男との快楽に溺れて変わっていき、不正にまみれて疲れ果てるまで、
抑えた演技ながらも惹きつけられる。

でもなぁ…小林聡美扮する役が、なんか残念で…
原作には無い映画オリジナルのキャラだけど、作品中唯一ちゃんとした人。
でもこの作品ではちゃんとした人は要らんねんけどなぁと思って見てました。

『ゴーン・ガール』



結婚5年目に突然姿を消した妻を捜す夫が思わぬ事態に翻弄される話。

こわいこわいーめっちゃこわいー
いくら嫌でもそこまでせんでも^^;

結局、サイコパス、自分の思い通りにならないとなんでもやっちゃう異常者の話。
物語としてはサスペンススリラーで面白い。


『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』



モナコ公妃となったグレースケリーが女優復帰を果たしたい思いを捨て
国家の危機を救うべく公妃として奮闘した姿を描いた作品。
グレース役にニコールキッドマン。ニコールのモナコ公妃姿を堪能する為の映画かな。

当時のモナコがフランスと戦争寸前だった事などを知れた部分は面白かったけど。
ニコールもそりゃ綺麗だけどグレースケリーの美しさには及ばないし、年のせいか
顔を弄ってるのかなんか顔に違和感…
あとティムロス@レーニエ大公との背の差が…大きなお妃様でしたw

『キル・ユア・ダーリン』



実在の詩人、アレン・ギンズバーグが学生時代に体験した事件を描いた作品。
事件と言うか、アレンが同級生(男)に惹かれ翻弄される話。
主演はダニエル・ラドクリフ。ハリー・ポッターじゃないラドクリフ。
しかもゲイと言う大変な役、頑張ってました。
結構合ってると思ったなw

アレンを翻弄する友人役が、アメイジングスパイダーマンでハリーをやったデイン・デハーン。
偶然2本連続で彼を見たけど、本作ではハリーと違ってヨーロッパ風なとても美しい青年。
この作品ではほんとに綺麗でちょっと見入っちゃったな。
ナイーブで暗い感じが何とも魅力的。

ラドクリフも頑張ってたけど、デイン・デハーンが美しいし演技でも食っちゃってたかなぁ…
「オスカーワイルド」のボジー@ジュードみたいな役どころやしね。
ラドクリフくんはビジュアルが…彼がアップになる度に、
昔は可愛かったのに…と思ったのでした(´・_・`)

『華麗なるギャツビー』


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(2014/05/02)
レオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイア 他

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謎の大富豪の男ギャツビーの生き様を描いた作品。

何度か映画化された有名な作品だけど初めて見た。
しかも3D。
これまで眠っていた3D眼鏡がようやく日の目を見たw 
でもなんでこの作品が3D?…
キラキラした映像は美しかったけど、別に立体にされたところでって感じ…

結局吹き替えなのでね、多分字幕で観るのと感想が違ってくると思う。
ギャツビーの隣に住む男の語りで物語は進むけど、その男がトビー・マグワイア。
彼は独特の声質で、あの声で語られるのと吹き替えになるとこれ結構印象
違ってくる気がするんやなぁ…
レオ様も他作品と比べるとうーん…

登場人物の衣装がMIU MIUやらプラダ、ブルックスなど高級ブランドだそうで、
その辺りがみどころかな。
高級ブランドの1920年代風ファッションに現代風音楽がガンガン流れる絢爛豪華な
パーティーシーンには目がチカチカしました。

『桐島、部活やめるってよ』

桐島、部活やめるってよ(DVD2枚組)桐島、部活やめるってよ(DVD2枚組)
(2013/02/15)
神木隆之介、橋本愛 他

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バレー部の人気者、桐島が部活をやめる事によって彼に関わる学生達の変化など
高校生の機微を描いた作品。

一言で言って甘酸っぱい青春映画。
昔よくあった学園ドラマ@現代版を、103分の中にギュッと詰めた感じの作品。
中心は桐島だけど、主役はその周りの学生達。

面白かった。
娘がJK真っ盛りと言う事もあってリアルに感じられたし。
イケてる学生、イケてない学生など、それぞれの学生のそれぞれの視点から描かれる高校生活。
特に映画部のイケてない学生達が私的ツボで…
高校生ぐらいのイケてない男子学生の悲哀…あの感じめっちゃ良いわ~w

朝ドラの通天閣がイケてるけど悩める生徒役。
朝ドラではそんなに感じ無いけど本作ではめっちゃカッコイイ。
あんな子学校にいたらそりゃ落ちるわ♥
そしてその彼女に入間しおりってw
この子はあまちゃんでもそうやったけど、早口なのよね。
おばちゃんにはいまいち台詞聞き取りにくかった。
神木隆之介はさすが。やっぱりでける子や。
副部長の方が私は好きですけどw

思春期特有のモヤモヤ、女子のめんどい人間関係などが1人の学生が部活をやめた事を軸に
浮き彫りになる様が無駄なく、でもちゃんと青春物として描かれ高評価だった事も納得。
日本アカデミーもこういうの評価するのね。

『恋の罪』

恋の罪 [DVD]恋の罪 [DVD]
(2012/06/02)
水野美紀、冨樫真 他

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猟奇的な殺人事件を追う女とその事件に関わる女達の生き様を描いた作品。
不倫をやめられない女刑事、日々の生活に物足りなさを感じる貞淑な主婦、
夜は売春婦になるエリート、3人の女の表の顔と裏の顔、性と生が園子温テイストに
生々しく描かれた作品。

東電OL殺人事件を元に描かれた作品だそうで、私もその事件を思い出した。
エリートや主婦、刑事、彼女達の欲望とは…彼女達にとってSEXとは何なのか…
とにかくエロくて生々しくて、なんちゅうか、後半はちょっと疲れさえ感じると言うか…
園作品はいつもこんな感じだけどw 

女の中でも最もその生き様を変えるのが主婦、そしてその役の神楽坂さん、
園作品に欠かせない彼女は監督の奥様らしいけど豊満な体を存分に披露した
体当たり演技で頑張ってはりました。
刑事役の水野美紀の全裸も一瞬出てきてビックリした。
愛人役がアンジャッシュの児島って言うのにもウケたw

東電OLの事件は謎だらけで、確かにエリート女史の被害者が何故夜の顔を持っていたのか
興味深いどころ。
その謎を材料にしてこの様に描くとはなかなか面白いけど、当然好き嫌い別れる
作品だと思う。

園作品はそんな多く見て無いけど、今思えば『ヒミズ』は爽やかやったなぁ^^;