監督:松本人志 脚本:松本人志、高須光聖
CAST:松本人志、UA 他
STORY:ひっそりと独りで暮らす大佐藤(松本人志)は、大日本人として、突如地上に現れる怪獣を防衛庁の依頼によって退治する事を生業としていた・・・前にも書いたように、幼い頃から毎日お笑いに触れてきた私にとって、今一番好きなのお笑い芸人がダウンタウン。
そして、特に松本人志と言う人は、
笑いの神に愛されている天才だと納得出来る人。
具体的に何故?と言われれば難しいんだけど、咄嗟に出てくる彼のリアクションやツッコミ、
そして彼が描く笑いの世界が、他の誰にも出来ない事ではないか・・・と思えるから。
何より、「笑い」を追及する姿勢が並はずれてる。
まぁそれが全ての人に受け入れられるものだとは到底思えないんだけど(^^;)
そんなまっちゃんが、映画を撮る・・・
まっちゃん曰く、
「突き動かされるように撮った」映画。
彼を愛する笑いの神が、更に彼を動かして出来た作品・・・松本人志と、もう一人のダウンタウンと言っても過言ではない、彼らと共に笑いを作り続けている
彼らの元同級生、現放送作家の高須光聖と共に書かれたストーリー。
あのシブチンの吉本興業が多額の資金を投入して作られた作品。
それはいったいどんなものになるのか、全く想像もつきませんでした。
って言うか、もし彼の世界が描かれているのなら、それって万人にウケるの?って言う不安もありつつ、
そして公開前のカンヌでの様子等々様々なプロモーションも手伝い、期待と不安で見てきました。
でぇ・・・う~んとねぇ・・・これはねぇ、どうなんだろう~・・・・・(悩)
観客の反応も微妙だったしなぁ・・・
これを純粋に「映画」と言うと、それはちょっと・・・・ねぇ。
確かにこれまでこんなの見た事無いし、まっちゃんのしたかった事も分からなくもない。
「コメディアン自身が納得のいくコメディ映画」確かにこれは、まっちゃん自身が納得のいく笑いの世界なんだろう。
日常の些細な事柄を茶化しながらの、シュールで、ブラックで、下品で、馬鹿馬鹿しい笑い。
それらが随所に織り込まれていてもちろん笑えるんだけど、
でも果てさてこれがいったいどれだけの人に受け入れられるのか・・・
彼がこれまでに描いてきた「ごっつえぇ感じ」や「ガキの使い」に見られる笑いの世界。
それらの要素がそこかしこにちりばめられていて、それでいて、日本人であることの美しさや、
逆らうことの出来ない時代の流れへの哀愁が描かれている。
だ、だけど・・・・これは、いかがなもんだろう・・・・まっちゃんの笑いは、一部の人にしかウケないものと万人にウケるものがあるらしい。
この映画は、多くの人にウケる様に作ったと彼自身語ってるのだけど、そうなんだろうか・・・・
やっぱり、彼を尊敬し彼の笑いを愛する人が理解できる作品のような気がするんだけどなぁ・・
もしかして、彼がプロモーションで色んなインタビューに答えてきた事って芝居だったのかなぁ。
それもまっちゃんの計算なのかしら・・・
カンヌでは微妙な反応だったという一方で、大爆笑をかっさらった場合もあったらしく、
じゃああちらの人はこの作品のどこら辺に大爆笑したのか。正直それも不思議になってくる。
ただ単に内容がおかしいからなのか、手法が斬新だからなのか。
日本人でしか分からない部分もいっぱいあるのに・・・・
まっちゃん、あなたの笑いはやっぱり難しいかもしれない。
あれをゲラゲラ笑える人は、そんなに多くないかもしれないよ。
でもね、私は嬉しかった。そして私には面白かった。
そこにはね、私が昔から愛してきた関西の、吉本の笑いが見えたしね。
これからも彼を応援していきますよ。
でも絶対に、テレビでもっともっと笑いを提供して欲しいですけどね・・・
non的お気に入り度:★★★☆(祝まっちゃん初監督って事で、★1個プラス)