監督:熊切和嘉 CAST:加瀬亮、麻丘めぐみ、小林明美 他
大学で哲学を専攻する祐一郎(加瀬亮)は、15年前に妹が失踪した事で自分を責め続けていた。そして祐一郎の母(麻丘めぐみ)や妹の失踪後に生まれた弟までもが不安定な精神状態に陥いっていた。そんな中ある日祐一郎は、哲学の勉強の為、SMの女王様、ナオミ(小林明美)と出会う・・・
最近
加瀬亮君がお気に入りのワタクシ。って事で、彼の演技が評価されたこの作品を見てみました。
自傷、失踪、家庭崩壊、SM・・・・現代社会が抱える様々な問題を軸に、人としていかに再生していくか
というお話。
いやぁ~何とも心が痛む話・・・重くて苦しくて衝撃的・・・でもとても見応えがありました

暗いけど、こういうの好きだなぁ・・・長かったけど、退屈しなかった

ある日忽然と姿を消した妹。その横で眠っていた兄、祐一郎。
自分は何かを見たのではないか、何故何も思い出せないのか・・・
妹が失踪してから崩壊していく家族を見つめながら人知れず自分を追いつめる祐一郎。
妹が消えただけでなく、その後、同居していた職人が自殺し、母は後に生まれた弟を居なくなった妹と思いこみ、
それによって弟も精神を病み、そして父は病死。
周りで色んな人が消えていく中、祐一郎は何とか自分自身を保っているように見えるんだけど、実は
彼も深い闇を彷徨い続け、その鬱憤は自らの体を傷つけると言うことでしか晴らすことが出来ず。
いや、それをしても何も解決せず、母、弟、そして祐一郎自身も、帰ってくるはずのない妹を捜し続けていた・・・
残された家族への強い愛があるからこその傷だらけの祐一郎が実に痛々しい・・・
しかしそんな彼も、SMの女王様ナオミに出会ったことによって変わっていきます。
その変化は苦痛を伴うものだけど、祐一郎は何かを見付け、受け入れ、そして家族皆が少しずつ
光に向かっていくのです。それぞれのアンテナを少しのばして・・・
加瀬君の演技は本当に素晴らしくて、圧倒された~

とにかく凄いんです!
彼の特にハンサムでもないフツーな顔は、ある時とても無表情なんだけど、その無表情から生まれる
溢れ出す感情は見ているこちらをグングン引き寄せます。
本当に魅力的な役者さんだと思いますわ

これからも彼の作品、出来るだけチェックしていこう~

non的お気に入り度:


