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『パンズ・ラビリンス』

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監督:ギレルモ・デル・トロ CAST:イバナ・バケロ、セルジ・ロペス 他
アカデミー賞美術賞、メイクアップ賞、撮影賞 他受賞

1944年、内戦終結後も荒れるスペイン。父親を内戦で亡くしたオフェリア(イバナ・バケロ)は、母親と共に継父のヴィダル大尉と共に暮らすことになる。しかし母親は大尉の子を宿しながら衰弱していき、一方でヴィダル大尉の残忍な本性が見えだしてくる。そんな中オフェリアは、不思議な迷宮に入り込む・・・・

いやぁ~こりゃ濃い・・・ほんとに濃いですよ。内容も映像も・・・色んな意味でお腹いっぱい・・・
あの、正直言って、多分もう二度と見れない、っつうか見たくない映画です・・・
つまらないからではなく、疲れた・・・
でも言い換えれば、それぐらい見応えがあるということなのです

主人公オフェリアの前に現れるラビリンス。
それは、戦争や暴君の存在という、どうすることもできない厳しい現実と隣り合わせで暮らす
オフェリアならではの迷宮・・・・
彼女のしもべと言う「パン」はおぞましい姿で、その他オフェリアが目にする映像は何ともグロテスク。
PansLabyrinth.jpgこの人「パン」
羊の角を持っていながら顔怖いし、声も怖い。良い奴なのかどうかもよく分からない不気味な生き物・・・
しかし、おとぎ話が好きでメルヘンチックなオフェリアは、そんな「パン」の言うことを頼りに様々な選択に迫られながら
恐れることなく迷宮を旅するのです。

と、ここまで書くとファンタジックだけど、、この作品、決してそれだけではない。
力で押さえつけられる事への理不尽な苦しみ、憎しみ合い戦う人達、血生臭く凄惨な出来事など、
人として生きることの厳しさも生々しく描かれていて、単なるファンタジー映画と思うと大違いなのです。
・・・・現実は辛くそこには魔法はない。そして、傷ついても乗り越えていかなければいけない・・・・
夢の中で生きたい少女に突きつけられる人間の世界はあまりに過酷で、迷宮への扉だけが、
彼女を救ったのかも知れません・・・

おとぎ話は昔から残酷。美しい世界の前にはいつも残酷な試練が立ちはだかる。
そしてそんな過酷な世界に巻き込まれる悲劇のヒロインは、心優しく美しく、切ないラストを迎える・・・
それが、オフェリアの描いたラビリンス物語。
残酷な現実世界の中でオフェリアが夢見たおとぎ話でした・・・・


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