監督:トッド・フィールド
CAST:ケイト・ウィンスレット、パトリック・ウィルソン、ジャッキー・アール・ヘイリー 他
校外の住宅地で娘と夫と暮らすサラ(ケイト・ウィンスレット)は、日々の生活にウンザリしていた。そんなある日、トッド(パトリック・ウィルソン)と言う男性が子供を連れて公園にやってきて、サラはトッドと意気投合するようになる。一方で、その街に住む小児性愛者が刑期を終え家に戻ってきたことで、子供を持つ親達は怯えていた・・・
家庭がありながら不貞に走る人達、子供にしか愛を感じられない前科者、過去に誤射で人を殺め、
それ以降情緒不安定な男・・・
それぞれに過ちがあり、未来をどう生きていくか迷っている・・・・
そんな彼らは同じ地域に住み、いずれどこかで接点を持つんだろうと期待を持たせられながら、彼らのドラマは
それぞれラスト近くまで平行に描かれています。
そう言う意味でも見せ方がとても上手い作品でした。
しかし、このドラマってとても現実的。私達の日常が描かれてる。
きっと私が住むこの街にも、こういう人達ってフツーにいるんだと思うし。
誰かと誰かが不倫してるかも知れないし、変質者だってどこにいるか分かったもんじゃない。(娘は学校から
しょっちゅう不審者注意の手紙を貰って帰ります。)
普段は何にもないのに興奮すると何をするか分からない人だっているでしょう。
そう、これは日本でも見られるごく当たり前の人々の生活。だから妙にリアルに感じられた。
特にサラの立場は・・・・やっぱり彼女の気持ちは分かってしまうんだな。
多分、私の友人の殆どがそうだと思うけど・・・
最初の公園のシーンからして、「あ~ああいうのってすごい嫌!」ってゾッとしてしまったし。
仲良いんだか悪いんだか分からないのにうわさ話で仲間意識を強める主婦達、
そして他の子達と仲良くして欲しいのに、馴染んでくれない我が子・・・・
じゃあ公園に行かなきゃ良いのに、そうはいかなかったり・・・思い出しちゃいますよ。娘の小さい頃を・・・
子供が出来てから制約制約の日々で自分の時間はとれず、窒息寸前の毎日。
本来なら夫にいたわって貰うのがベストなんだけど、夫婦ってなかなかそうもいかなかったり・・・(実感こもってる

)
その上サラの旦那さん・・・・もう、や~ね~・・・・

そんな時にあんな素敵なよその旦那さんと意気投合したら・・・・人間なんて、所詮弱いからなぁ

独身時代ならなびかなくても、その立場だから流されてしまう・・・というか・・・・
あ、ちなみに私は水着にさえなれないので、あのシチュエーション自体あり得ませんが

とは言っても、やはり子供を放ったらかして不貞行為にふけるのは決して良いことではない。
遊びで割り切ってスッパリ終わるならまだ良いけど、ズルズル本気になるのはアカンわね

そして結局サラは気付くんだけど・・・・皮肉にも、ご近所に住む小児性愛者という脅威の存在のお陰で・・・
人間って強欲だから、何もかも平凡に事が進むと何が幸せかが見えなくなる。
もっと、もっと・・・って何でも欲してしまう。
で、自分の大切な物が危険にさらされた時、自分の命が危なくなったとき、そんな時に初めて見えてくるのね、
何が一番大事かが・・・・
この映画は現代に生きる、大人になりきれない迷える大人達に対しての警鐘のような作品。
ほんと、サラの子供への態度とか、まるで自分を見てるようだった・・・・反省、反省

アカデミー賞にもノミネートされたジャッキー・アール・ヘイリーの演技が素晴らしかったわ~



超キモくて、怖いねん・・・
non的お気に入り度:


