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『ヒトラーの贋札』

ヒトラーの贋札ヒトラーの贋札
(2008/07/11)
カール・マルコヴィクスアウグスト・ディール

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監督:ステファン・ルツォヴィツキー  CAST:カール・マルコヴィクス、アウグスト・ディール  他
アカデミー外国語映画賞受賞

1936年、ベルリン。紙幣や証明書など、あらゆる物の偽造のプロだったサリー(カール・マルコヴィクス)はある夜逮捕される。その後サリーが送られたのはユダヤ人収容所で、そこで更に贋札作りのための収容所へ移送される・・・

第二次大戦中のドイツ、イギリスやアメリカ経済のかく乱を狙って行われたポンドやドル紙幣の贋造・・・
ベルンハルト作戦。
この作品は、そのベルンハルト作戦への協力を強要された当時のユダヤ人達を描いた物語。
主人公はその作戦の指揮を任された贋造のプロ、サリー。
裏家業を生業とし、どちらかというと悪党であったサリーは、第二次大戦中のドイツのユダヤ人として囚われ、
人としての生活を失うことに。
強制労働に追われる日々、そして理不尽に命を奪われていくユダヤ人・・・・
そんな惨状を目の当たりにしながらいつしかサリーは贋造の腕を買われ、ベルンハルト作戦の贋造グループでの
中心的な役割を与えられます。
ユダヤ人の彼らにとっては憎むべきドイツからの命令でありながら、命を繋ぐためにの贋札作り。
他の収容所より良い待遇を受ける彼らだけど、しかし決して失敗の許されない命と引き替えの労働は、
終始緊迫した空気で溢れていて、見ているだけでドンと重苦しい気分に囚われます。

この作品で素晴らしいのは重厚なストーリーと役者さんの演技。
特にサリー役の役者さんは、ニヒルで殆ど感情を表さない抑えた演技が素晴らしかった。
裏の世界を歩いてきた男が同胞と共に苦しい生活を強いられる内、仲間の死に涙し、仲間をかばい、仲間を
助けるため尽力し、大きな傷を負った男になっていく姿には胸を打ちます。

第二次大戦中のユダヤ人迫害についてはこれまでも何度も映画や色んな映像で目にし、その度に吐き気を
覚えるほどの恐怖と怒りに奮えます。
何故そんなことが起きたのか・・・・何故彼らはそこまでされなければならなかったのか・・・・
例え作戦に協力し命を長らえたとしても、その理不尽な状況には改めて胸を痛めるばかりでした。


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