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『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』



第87回アカデミー作品、監督、脚本、撮影賞受賞。
「バードマン」と言うヒーロー映画でスターになりその後落ち目になった中年俳優が、
幻想と現実の間で苦悩しながらブロードウェイの舞台に再起をかける様を描いた
ブラックコメディー。

不思議な映画ー撮り方が。
なんと作品中の殆どがワンカット…に見える。
しかもこの撮影、ステディカムで撮ったらしいじゃないですか。
なんというチャレンジ!
最初は場面がぶっ飛んでる感じがして??になったけど見てる内にシーンの時間が
経過しててもワンカットなんだなと分かってきて慣れてくる。

これまでイニャリトゥ監督作品と言えば幾人かの物語が作品中平行に描かれている
と言うのばかり見たけど、本作品は言わば逆。
主人公と彼を取り巻く人達のドラマがワンカットの中で描かれてる。
実際は長いカットを編集で切れ目のないように繋ぎ合わせたらしいけどそれにしても面白い。
変だけどw

落ち目の俳優と彼の周りの人達とのシニカルな内容も面白い。
ラストも思わせ振りで、見るものに色々想像させる。
私はまた、自分だけの解釈では腑に落ちなかったのでネタバレサイトさんに頼ってしまった^^;
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『スポットライト 世紀のスクープ』



第88回アカデミー作品、脚本賞受賞。
アメリカのボストングローブ紙の記者達がカトリック教会の闇を暴くまでを描いた社会派ドラマ。
実話。
静かに、そしてスリリングに描かれた、カトリック教会と言う大きな権力を相手にした
ジャーナリズム。
面白かった。

カトリック教会はその土地の彼らにとっては子供の頃から穢れの無い絶対的存在であり、
あったとしても無いものとされ、地元の報道機関もアンタッチャブル。
改めてアメリカのどす黒い深い闇に触れてゾッとした。
その闇を割って入った数名の新聞記者達。
ジャーナリズムとは何なのか…
それが巨大権力であっても闇があるなら追及してこそがジャーナリズムの本懐…
本作品の主役の記者達はそこに立ち戻り勇気を持って闇の中に踏み込んでいく。
日本でも報道の在り方が頻繁に語られる今、色々考えさせられた。

この作品が作品賞を獲ったのはまだ問題が解決していない等の背景があるのかな。
普通に素晴らしい作品ですけども。

聖職者の性的虐待を描いた映画は過去にもあったし私も何となく知ってたけど、
放送後長友啓典さんが、日本の教会でも昔からこんな話ありましでーって仰ってたのが
結構衝撃だった^^;