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「乳と卵」

乳と卵乳と卵
(2008/02/22)
川上 未映子

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第138回芥川賞受賞作品。

豊胸手術を受けようと妹の住む東京へやって来た巻子と、その娘、緑子。そして、巻子の妹の「わたし」。
この3人の何とも言えない3日間が、関西弁が織り交ぜられながらの長い長い一文で綴られた独特な
味わいのある作品です。

シングルマザーをしながら疲れ切っている母、その母と口をきかない娘。
胸に執着する母、そんな母に、女という生き物に、生命に疑問を抱く娘。
何故胸を大きくしたいのか・・・何故1人で必死で自分を育てているのか・・・・
何が幸せなのか・・・何故自分を生んだのか・・・・では人は何故人をこの世に生まなければならないのか・・・
そして、そんな2人を迎え入れ、彼女達を血の繋がった女同士として見守る母の妹。
女達はそれぞれに何かを模索し、何かに触れたがっている・・・・

女は、本当に妙な生き物。
強かで、傲慢で、優しくて、誠実で、哀しくて、弱い。
そして体も妙。
胸には千差万別の形の膨らみを持ち、そして子供を産むための卵を腹に抱えながら毎月出血を繰り返す。
なんて素晴らしくて、そしてうっとうしいんでしょうか・・・・
それが女・・・・

この作品ではそんな女達の欲深さ、血の繋がった女達同士の摩擦、愛や絆、まさに女という生き物
そのものがストレートに生々しく描かれています。
そして独特な関西弁の語りで更にねっとりとした風合いが出されていて、つくづく女のめんどくささと
愛らしさを感じ、ついでに自分自身のめんどくささにも思いを馳せたのでした・・・

Comment

編集
nonさま、こんにちは。いつもTBのみで失礼してます。
この小説、娘の母を思う気持ちにぐぐーーーーっと来てしまいました。
私は娘がいないので(とてもとても欲しかったのですが)、母と娘って、いいな・・と思ってしまったんです。

『リトル・チルドレン』の記事の中に、nonさまが「ケイトが娘に対する態度が自分のようで、身につまされる」と書いてらっしゃいましたよね。
あの映画でのケイトって、そんなに悪い母親じゃないと私は思ったんです。
「え~、全然普通やん」って。
私は、ケイトよりもジャッキー・アール・ヘイリーのママに自分を重ねてしまいました。
評判が悪いママでしたが、どんなことになっても子を護ろうとする彼女に涙してしまいました。
ジャッキーの幼児性愛傾向は、ママの育て方が悪かったわけではないと思うのです。
でも、彼は事件を起こして服役までした。
我が子が道を誤ったときの親の身の振り方、難しいですね・・。
と、語り始めると長いので、この辺で。
「愛があれば大丈夫」と信じて、お互いなんとかやり過ごしましょうね、この春休み!
ではでは、またお邪魔させてね。
2008年03月28日(Fri) 01:13
編集
◆真紅さまへ
こんにちは♪ TB、コメントありがとうございます☆
こちらこそ、いつもTBのみで失礼しておりますm(_ _)m

この作品、母娘の微妙な感じが何とも言えないです。
母と娘って、親子でありながら女と女・・・
特に娘からしたら早くからそう言う感覚になるのだと思います。
ラストの、お互いが感情をぶつけ合うくだりには、涙が出そうになりました。

『リトル・チルドレン』のジャッキーの母、色々問題はあるかも知れないけど、
私も彼女は決して悪い母には思えませんでした。
昨今日本でも起きている若者の凶行犯罪を見ても、原因が親にあるとは一概に言えないと思います。
ジャッキーの母は我が息子が犯罪を犯し、ご近所に後ろ指を指されても我が子を守り続けてましたよね。
それってなかなか出来る事じゃないですもんね。
そんな母の愛だけが、寧ろジャッキーにとっては救いだったと思います。

真紅さんの仰るとおり、我が子が道を誤った時の親の受け止め方・・・
これは本当に難しいですよね。
正直私は、悪事を働いた我が子を全身で受けとめる自信がありませんもの・・・

今は子供達の世界の中も殺伐としていて、本当に可愛そう・・・
まるで既に大人の世界の様に冷めていて、まだ未熟だから尚更残酷だし。
お家ではゆったり出来るように受けとめてやろうと思います★

2008年03月28日(Fri) 10:05
編集
nonさんこんばんは、コメントTBありがとう。
nonさんは、この小説をだいぶ気に入ったようですね。
悪い小説とは思いませんが、やはり男性にはなかなか実感出来ないテーマかもしれません。
映画の『いつか眠りにつく前に』もそうでしたが、母と娘というものは、生物学的にも微妙でなにか不思議な関係があるようですね。
2008年03月28日(Fri) 22:00
編集
◆ケントさまへ
こんにちは♪ TB、コメントありがとうございます☆

気に入ったというか、独特でなかなか面白く読めたと言う感じですね。
それは、自分が女であり、関西人であると言うこともあるのだと思います。
あの長文は正直疲れましたが、母と娘の微妙で異様な関係には共感できました。
2008年03月29日(Sat) 10:33












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