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『サッド ヴァケイション』

sadvacation_main.jpg
原作、監督、脚本:青山真治 CAST:浅野忠信、石田えり、宮崎あおい 他

STORY:幼い頃母親に捨てられた健次(浅野忠信)は、ある日運転代行の仕事である運送会社に行く。そこには社長の妻として、健次の母親、千代子(石田えり)がいた。その後健次は千代子のいる運送会社で共に生活することに・・・

哀しくて、でもどこかユーモラスで、そしてやっぱり残酷・・・そんな作品。
幼い頃に母親に捨てられ父親も自殺した男、健次。
浅野忠信さん演じる健次は一見静かで優しく、でもどこかに尖った刃を隠し持っているような、そんな男。
彼はそう言う役所、ほんと上手いですね。
ソフトな物腰に反した鋭い眼光が、いつ何が起こるか分からない不安を煽ります。

おそらく母親に捨てられた事へのトラウマと共に生きてきた健次と、何十年ぶりかに再会した母親との暮らし。
それもどこか妙。
父親違いの弟の存在、そして素性も分からない流れ者の住む運送会社の面々。
そんな中での生活で、健次の心はどう動くのか・・・
親子とは・・・人と人との繋がりとは・・・
この作品中に私が共感できる登場人物はなかなかおらず、正直感想を書くのも難しいのです。
でも、血が繋がっているからこその残酷さ、切なさは感じました。
親子なのに、兄弟なのに、いや、親子だから、兄弟だから、そこには起こるはずのない悲劇が起こる・・・

石田えりさんが演じた、艶やかでそしてどこまでも強かな母、千代子がとても良かったですね~
石田えりさんって久々に見たけど、相変わらずお美しくて、その演技もとても印象的でした。
オダギリは運送会社の社員の一員として登場
『アカルイミライ』以来の浅野さんとの共演で嬉しかったけど、ちょっとだけの登場だったな・・・
もちろんインパクト強いですけど。
で、オダギリはいつまであんな髪型なんだろう・・・


non的お気に入り度:



Comment

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 こんばんは♪
 TBどうもありがとうございました。

 いわれてみれば、登場人物に共感しづらい作品だったかもしれませんね。
 感情移入することなくここまで引きつけられたことに、あらためてびっくりです。

 オダジョー、いつまであの髪型なんでしょうね(笑)
 もうちょっと短いほうが、私的にはいいと思います^^
2007年09月16日(Sun) 21:06
編集
◆miyukichiさまへ
こんばんは♪ TB、コメントありがとうございます。

そうなんですよね・・・
みんなあまりに普通とはかけ離れていて、私のような凡人では判りづらい物がありました。
それに、あの石田えりさん扮する母の強さも理解を超えていますね。
強いというか、何というか・・・
しかし仰るとおり、何とも言えない魅力のある映画でした。

オダギリ、もう短髪にはしないのかしら・・
私も短い方が好みなのですv-356
2007年09月16日(Sun) 22:30
編集
こんばんは♪
やっと公開されました。
浅野さんもオダギリジョーも「アカルイミライ」に比べたら老けましたね~(笑)
でも、オダギリジョーに関しては確実に演技が良くなっていたと思います。
目立ちすぎなかったのも良かったです。
千代子みたいな母親ってそうそういないですよね。

オダギリジョーは今待機中の映画を撮ったら髪を切るってインタで言ってましたよ~。
期待して待ちましょう~~☆
2007年11月23日(Fri) 00:26
編集
◆ミチさまへ
こんにちは♪ TB、コメントありがとうございます。

確かに『アカルイミライ』の頃はオダギリもほんとに若かったですもんね~
あれから思うと今ではすっかり名優ですね。

そうですか!髪を切るのですかっ!!
そりゃ楽しみ~♪
久々の短髪オダギリですね~(^0^)
2007年11月23日(Fri) 08:31
編集
nonさん~こんにちは。
これ、今更ですが、レンタル開始になったので、見てみました。
石田エリって若い頃は、おっぱいでか~いおねーさん、って感じだったのだけれど、年取っても、あんまり雰囲気変わってないのね?なんか、むっちり~~って色気が凄いですね。(って映画と関係無いことばっかり言ってるな)

最初の内、ちょっとつまらないのでは・・?と思ったものの、中盤からは、グイグイ引き込まれて見ました。
浅野君の子供を見る目が優しくて凄く好きでした~。
2008年04月17日(Thu) 15:25
編集
◆latifaさまへ
こんにちは♪ TB、コメントありがとうございます☆

石田エリさんは、今も現役!って感じですよね。
あの色気には叶わないですよね~

独特な空気の作品だったけど、浅野さんを始め役者さんも良かったですね。
2008年04月17日(Thu) 15:35












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