Something Better

映画、読書感想などボチボチ書いていきます★
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『バックビート』

バックビート BACKBEAT [DVD]バックビート BACKBEAT [DVD]
(2011/06/10)
スティーヴン・ドーフ

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ビートルズになる前、バンドを始めたジョンと親友のスチュアート・サトクリフの話。
彼らがいかにして有名になったか、何故スチュアートはバンドを離脱したのかなど、
実話に基づいての作品。
めっちゃ面白いかって言ったらそうでも無いけど、退屈もしなかった。

ビートルズファンとしては、彼らのルーツが再現されてるって言うだけで楽しめるかも。
登場人物もまぁまぁ似てるし。
特にジョンとポールは。
短命だったビートルズ…スチュアートがそのままいたらどうだったんだろう…
ふとそう思ってしまった…

『ブラック・スワン』

ブラック・スワン [DVD]ブラック・スワン [DVD]
(2012/12/19)
ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセル 他

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評判通り素晴らしかった☆久々に、再度観たいと思ったわ。 
まさしく「白鳥の湖」…繊細で可憐な主人公が悪魔に取り憑かれ、
惑わされ、混乱し、自らを解き放つ… 
予想外にもラストには涙してしまった。

ナタリー・ポートマンは言わずもがな素晴らしい。
キャラクターを演じる事とプリマとしてダンスで表現する事、
その両方を見事にやってのけていた。

終始彼女の顔中心で進む展開で、観る側もその表情の変化にぐいぐい
のめり込んでしまう。
「白鳥の湖」の音楽も効果抜群に物語を盛り上げてたね♪

『ヒミズ』

ヒミズ コレクターズ・エディション [DVD]ヒミズ コレクターズ・エディション [DVD]
(2012/07/03)
染谷将太、二階堂ふみ 他

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親に絶望する15歳の少年少女の心の闇、生き様を描いた作品。

これはまぁ何と言ってもベネチアで新人俳優賞を獲った染谷将太と二階堂ふみの
演技に尽きる作品。
キャストが殆ど『冷たい熱帯魚』に出てた人だったからなんかその続きみたいに
見えなくもなかったw

『冷たい…』にも出てたベテランキャスト陣がまた良い味を出しながら
主演の若い二人を盛りたてる。
作品としてどうかは置いといて、とにかく染谷くんと二階堂さんの若さ弾ける
必死な演技に魅せられる作品。
彼らが今後どんな素敵な役者さんになるのかと思わせてくれる作品でした。

『ぼくのエリ 200歳の少女』

ぼくのエリ 200歳の少女 [DVD]ぼくのエリ 200歳の少女 [DVD]
(2011/02/04)
カーレ・ヘーデブラント、リーナ・レアンデション 他

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舞台はストックホルム。
いじめられっ子のある少年が、隣に越してきた少女と心を通わせるが彼女はヴァンパイアだった…
 
面白かった。
ホラーとかグロくて痛いのダメな私でも十分見れるし、そう言う部分より主人公とヴァンパイアの
淡い恋のお話と言う色合いが強い。

静と動、美しさとグロテスク、そのギャップが遺憾無く効果的。
終始静かで主人公はザ・北欧なブロンド美少年。一方吸血鬼の所業と言えば当然血生臭く残忍。
その落差が魅力的。
でも、どれだけ残忍な少女でも可哀想で愛らしくて…主人公と吸血少女の恋がとにかく切ない。

原作から省かれてる部分が多いらしく確かにこれは誰?とか、あれは何?って言う描写が多い。
そこら辺はネタばれサイトでチェックw 
話題のぼかし部分の謎も見て納得。
でも、日本で見せても問題無いと思うけどな。あれぼかしてると???やし。

『パッション』

パッション [DVD]パッション [DVD]
(2011/04/08)
ダニエル・クレイグ、アン・リード 他

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キリスト様の『パッション』じゃ無いです。
夫を亡くした60代の女性が娘の恋人と恋に落ちると言う物語。

私には今未亡人になった母親達がいて、彼女達のこれからの事も気になるし、
そして自分自身の何十年後ってのも気になってくるし…
だからこの作品、なんか哀しかったな…

まさか私の母親達が若い男とこうなるのはあり得ないし、
まぁそこのところは他人事って言うか…
元気やなぁなんて思ったりでも正直痛々しい感じもしたりして。

60代女優、アン・リードさんの体当たり演技は天晴れ。
恋に落ちたと言うより完全に体が目覚めてしまった老女の演技。
素晴らしい。

ただねぇ…娘の男に手ぇ出しちゃあいかんにしても、何と言うか、
どの国でも親の老後って言うのは悩みの種と言うか… 
しかしイギリス映画はちょいちょい、老いた女が性に目覚める的な作品あるねw 
娘の恋人役はダニエルクレイグさん。
007前の作品らしく、この作品の彼の方が好きやな。

『ばかもの』

ばかもの [DVD]ばかもの [DVD]
(2011/06/03)
成宮寛貴、内田有紀 他

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原作は既読。”ばかもの”な男女の出会いと別れ、再生物語。

カット割りとかカメラの寄り方とかそういう専門的な事は語れないけど
どうしてもこういう感じはドラマみたいに見えてしまう。
監督さんはデスノートの人やねんね。
でも原作のイメージに近いストーリー展開や役者は良かった。

ある日突然年上の女に童貞を奪われ人生も狂わせてしまう主人公の成宮君も良かったし、
何より若い男を翻弄する女役の内田有紀がすんげーいい女。
めっちゃ綺麗でスタイル抜群。
乱暴で男勝りで、それでいて謎めいていて官能的…
喘ぐ内田有紀は女の私が惚れそうになるぐらい色っぽくて美しい。

でも、出来ればもちょっと思いきってほしかったかな。
大事な濡れ場で男優との間にタオルみたいなのが見えると萎えるし。
ボロリンと出す必要は無いけど、せめて『うなぎ』の清水美砂さんぐらいな感じで。
あるいはそのタオル的な物は一切見えないようにちゃんとしてほしい。
そう言うの大事よ。

『バトル・オブ・シリコンバレー』

バトル・オブ・シリコンバレー [DVD]バトル・オブ・シリコンバレー [DVD]
(2011/12/21)
ノア・ワイリー、アンソニー・マイケル・ホール 他

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スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツがいかにして大企業を築き上げたかを
同時進行で描いた作品。

'99年に製作されたフィクションドラマ。
綿密な取材によって描かれてるみたいだけどあくまでもフィクションだとか。
でもほぼ事実やろね。面白かったです。

お二人の事は漏れ伝わってくる情報でしか知らなかったけど、色々分かって面白かった。
ビル・ゲイツはイメージ通りのオタクテイスト。
スティーブ・ジョブズは宗教等神秘的な事柄に積極的に興味を示し、仕事を芸術と謳う、
まるでロックスター。
相反する二人の天才バトルはほんまおもろい。

私が昔勤めていた会社もちょこーっとだけ絡んでたりして余計に興味津々。
その会社で昔、導入したばっかりのマッキントッシュを誰が最初に使いこなすかって事で
やいのやいのしたのを思い出した。
そんで怖々使い始めたMac、その使い心地の良さに感動したなぁ…

『バーン・アフター・リーディング』

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監督:イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン 
CAST:ジョージ・クルーニー、ジョン・マルコヴィッチ、ブラッド・ピット 他

CIAの諜報員だったオズボーン(ジョン・マルコヴィッチ)は仕事を辞め、財務省保安官のハリー(ジョージ・クルーニー)と不倫していた妻のケイティは、離婚する為オズボーンの持つ機密情報をCDにDLしていた。たまたまそのCDをフィットネスセンターで拾ったチャド(ブラッド・ピット)は、同僚のリンダにその事を告げる・・・・

コーエン兄弟のクライムコメディー。ほんと、そのまんま。
コーエン兄弟作品らしく、登場人物それぞれがなぁんか間抜けでとぼけてて、でも起きる事件は凄惨・・・
そんな、イタ面白い作品。
『ノーカントリー』の何とも言えない恐怖・・・なんて物はありません

何よりキャストが豪華
ジョージ・クルーニー、ジョン・マルコヴィッチ、ブラッド・ピット、ティルダ・スウィントン、フランシス・マクドーマン・・・
このすごい俳優達がそれぞれに何らかで繋がっていて、それぞれの絡みも面白い。
burn-after-reading-trailer.jpg
おバカ丸出しなブラピも良かったけど、ジョン・マルコヴィッチや、ジョエル・コーエンの奥様、
フランシス・マクドーマンのおとぼけっぷりが可笑しかった
CIAの残酷さも思いっきり皮肉って、それさえも笑える。
ゲラゲラ笑うってほどじゃなかったけど・・・・あ、ゲラゲラ笑ってる人もいたけど。

上映時間もサクッと短めで、サクサクっと人の浅はかさ、情けなさをブラックたっぷりに楽しめるコーエン兄弟
ならではの作品です。


non的お気に入り度:



『蛇にピアス』

蛇にピアス [DVD]蛇にピアス [DVD]
(2009/01/23)
吉高由里子高良健吾

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監督:蜷川幸雄 CAST:吉高由里子、ARATA、高良健吾 他

19歳のルイ(吉高由里子)はある日クラブで、スプリットタンという舌が二股に割れた男、アマ(高良健吾)と出会い同棲を始める。そんなアマに影響を受け肉体改造に興味を持ったルイは、アマの紹介で彫り師のシバ(ARATA)を紹介して貰い、自らも舌ピアスを入れる・・・

芥川賞を受賞した金原ひとみ著の同名小説を映画化。

原作は既読済み。正直、私のような人間にはピント来ないストーリー・・・・
空虚な主人公が、肉体改造を施しながらアンダーグラウンドで生きる人達と出会い影響を受ける・・・
と言うお話で、で、だから何??って感じ。
本としては確かに一気読み出来た訳だから退屈はしなかった。
でもそれは、自分が絶対に見ることのない、関与することのない世界の人達のお話だから興味津々なので
あって、結局登場人物の誰にも共感出来る訳は無いから何の感情も沸かなかったって言うのが感想。
ただ、「痛い」・・・・やたらと痛い。心の痛みではなく、体の痛み。
スプリットタンを作り上げて行くまでの過程の描写がとにかく痛そう。
主人公が「痛み」を感じることに「生」を実感してるというのが分かったのと、娘にこうなってもらっちゃ困る!
という思いを抱いただけ。

で、そんな小説が映像になったこの作品を見て・・・・・原作読んだ後と同じ感じかな・・・
主人公に扮した吉高由里子ちゃんは思い切ったヌードも見せてくれてかなり頑張ってたと思うし、他の役者さんも
悪くなかったと思うんだけど、もっとドロッとしてても良かったのかも。
あれでも綺麗過ぎたのかもしれない。

主人公のルイは、もっとエロい子じゃないかな・・・・痛み=SEXって子。
その両方が彼女の空虚感を埋めるものだったと思うし。
だから、アマよりアブノーマルなシバにはまっていったんだし。
シバにしばかれてる(ダジャレじゃないです)時のルイは、しばかれながら本気で興奮して良いはず。
でも映画だと、マジでただ苛められてるだけに見えた・・・・
あ・・・あれ以上リアルにすると、美しくなくなるからダメなのかな・・・・

「痛み」と「SEX」って、要するにどちらも「生」ってこと。
東京のど真ん中で、たった19歳で何の希望も持たず生きる主人公がとにかくそれらを求め、それらを追及し
という生活を描いたこの物語の中で、彼女が痛みを感じ、また危険なシバと交わるシーンは唯一彼女が
「生きる」事を実感してる部分。
そしてそれらを追及する事は結局虚しい事で、「求め合う人の気持ち」の方が大切だという事に目覚める
と言うのも又、この作品の大切な部分なんだと思う。
そういうところをもっとちゃんと感じたかったけど、原作自体が終始淡々と書かれてるし、結局何でも覚めてる
今の子風って事で、映像にしてもあんな感じになってしまうのかも知れない・・・

いずれにしても普通の人生を歩んできた私のようなおばちゃんにはなかなか響きにくい作品ですが、見る人が
見ればグッとくるんじゃないかしら。
原作にピント来なかった私も何だかんだ言って、映画見てこうやって改めて考察することによって、あの作品の
深い所に少し触れた気がするし・・・ってことでは、映画見て良かったかな
スプリットタンのCGはすご~くリアルでした。
ちなみに私、痛いのは苦手ですけど、耳ピアスは大好きです
そして、最上の「痛み」と同時に「生」を感じるのには、やっぱり「出産」が一番ですわ


non的お気に入り度:



『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』

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監督:デヴィッド・フィンチャー 
CAST:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ティルダ・スウィントン 他

ある盲目の時計職人が第一次世界大戦で息子を失い、時を戻したいという願いのもと、時を逆さに刻む時計を作り姿を消す。そして終戦後の1918年、ニューオリンズ。ある家庭で老人のような姿をした男の子が産まれ、その子はその夜、養老院の玄関に捨てられる。ベンジャミン(ブラッド・ピット)と名付けられた彼は、その日から養老院で育てられ、成長と共に若返っていく・・・

期待通り面白かった。こういう1人の人生をテーマにした作品、好き 長い上映時間もアッという間だった。
でも、若い頃に見てたらイマイチピント来なくて退屈だったかも知れないな・・・・

80歳から成長と共に若返るなんて、そりゃあ有り得ない。
だからこの物語ある意味ファンタジーなんだけど、その有り得ない運命の元に生まれた男の一生を通して
出会いの素晴らしさ、人生の悲喜劇が描かれていて何となく『フォレスト・ガンプ』っぽい。

幼い頃はしわくちゃで短命と思われていた人間が、年を経ると共に元気になっていく・・・・・
そんなとっても異常な生い立ちを強いられたベンジャミン。
同年代の子供と遊びたくても出来ないというジレンマにかられる辛い幼少期を経て、どんどん若返る彼は
その奇異な人生を受け入れながら、様々な人々と出会い、影響を受けながら彼なりの人生を生きていく。
ベンジャミンと色んな人との出会いはどれも興味深いエピソードではあるけども、彼にとっても最も大きな
意味を持つ事になるのが、美しい少女デイジーとの出会い。
ベンジャミンとデイジーの物語は切なく、そして美しい・・・・

普通に年を重ねていくデイジーと若返っていくベンジャミン。
彼らはどこかの時点でお互いの見た目が最も釣り合った時を迎え、そして同時に最高の時も迎える。
でも、時は残酷・・・・特にこの2人には。
女は老い、そして男は若く美しくなっていく・・・・・
女にとってこんな苦しい事ってあるだろうか。
いつまでも愛する人のために美しくありたいと願い、それが無理でも共に年を重ねたいと願う。
なのに、皺や贅肉が増え、醜くなっていくのが自分だけなんて、、、、
そんなやりきれない未来を抱える2人のストーリーに目が離せなかった・・・

とにかくメイクが凄い!
年老いたブラピの姿はCMなどでも知れてるところだけど、ケイト・ブランシェットの老いた姿もとても自然。
いや~ほんとに今の映像技術って凄いね~
で、私これまでブラピを格好いいってあんまり思ったこと無かったんすけど、この作品では思っちゃいましたわよ

だって、始まりがこれで、
BenjaminButton-poster.jpg
それが
こうなっていく訳で、、、
benjamin.jpg
デイジーじゃなくてもドキドキしてまうわっ
はなたれ坊主だった幼なじみが、大人になって会って格好良くなってたらドキっとしちゃうみたいに、
ベンジャミンの場合は幼い頃がかなりのもんなので、デイジーにとったらそりゃあ更に愛情も増すってもんです。

そして、ケイトもブラピに負けずめちゃくちゃ美しかった~
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彼ら2人が寄り添う場面は本当に綺麗
だから余計に切なかったりするんだけど・・・・・

人間は皆若さを求め、いつまでも若い頃のまま美しく元気でいたいと願う。
でもきっと、愛する人と共に年を重ね、共に生きていく事が幸せなんだと思う。
そしてどんな人生にも喜びと悲しみが折り重なるように訪れ、いずれ別れは必ず来る・・・
時を戻したいと願う時計職人の不思議な力を授かって生まれた不思議なベンジャミン・バトンの一生は、
全ての人に共通する普遍的な人生のテーマを見せてくれました。


non的お気に入り度:




『ペネロピ』

ペネロピ [DVD]ペネロピ [DVD]
(2008/09/17)
クリスティーナ・リッチジェームズ・マカヴォイ

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監督:マーク・パランスキー CAST:クリスティナ・リッチ、ジェームズ・マカヴォイ 他

裕福な家の娘、ペネロピ(クリスティナ・リッチ)は、先祖が魔女から呪いをかけられ豚の鼻と耳を持って生まれてきた。そんなペネロピを母親は家の中で隠し続ける。そして、名家の男子からの永遠の愛の誓いだけが呪いを解く言うことで、大人になったペネロピに色んな男子とお見合いをさせる。が、ペネロピの顔を見てみんな逃げていった。そんな中、マックス(ジェームズ・マカヴォイ)という青年だけが何故か逃げずに残っていた・・・・・

醜い顔でも心の美しい娘と、そんな娘と出会って人生の再生を誓う青年の、ちょっと切なくて心暖まる物語。
勿論ラブストーリーではあるけど、殆どおとぎ話。で、コミカルな場面もありでなかなか面白かった

とにかくペネロピが良い子で応援したくなる。お顔が醜くても可愛げがあって、、、
ず~っと家に匿われててほんと可哀想で健気だし。
でも誰が可愛いって、一番可愛いのはマカヴォイだったぁ~ははは
やっぱり演技してるマカヴォイ君は間違いなく可愛いっ歌ってるとことか激カワ~
(結局そこが一番良かったりして、、)

クリスティナ・リッチって鼻が普通でもあんまり変わらないって言うか・・・・特に美人じゃないんだけど
でも、前向きで素直なペネロピの恋模様には心も温かくなるし、色々教えられちゃいます。
どんな自分でも自分を好きになるって、とても大事ってこってすわね
(しかしマカヴォイは体がブタちゃんでも愛してくれるだろうか・・・(爆))

non的お気に入り度:

『復讐するは我にあり』

復讐するは我にあり デジタルリマスター版復讐するは我にあり デジタルリマスター版
(2004/03/25)
緒方拳

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監督:今村昌平 CAST:緒形拳、三國連太郎、ミヤコ蝶々、小川真由美、倍賞美津子 他
日本アカデミー賞 最優秀作品賞、最優秀監督賞 他受賞

昭和38年、専売公社のタバコ集金に回っていた男2人の惨殺死体が発見された。容疑者として運転手の榎津厳(緒形拳)が浮かぶ。榎津はその後も殺人や詐欺を繰り返しながら逃亡生活を送る・・・・

拳さん作品、続きますレンタル屋でドッと入荷したみたいで、必死で見ております

5人を殺害した死刑囚、西口彰の事件を題材に書かれた小説の映画化。
今村昌平監督ならではの、人間の奥底に潜むどす黒い物を生々しく鋭くえぐり出した素晴らしい作品。
そして勿論主役の緒形拳さんの演技は言うまでもなく秀逸で、また他の役者さん達も素晴らしく、映画史上に
残る名作でしょう。

主人公の榎津厳は、人を信じず人を騙し続け、殺人をもいとも簡単に繰り返す男。
信仰深いクリスチャンの家に生まれ洗礼まで受けたこの男は、何故か幼い頃から素行が悪く、成人してからは
その悪癖に拍車がかかり日本各地で詐欺、殺人を犯すようになる。
自らを弁護士や大学教授と偽り、数々の女性と関係を繰り返しながら逃亡を続ける榎津。
何故ここまでに悪行を働いてしまうのか・・・・何が彼にそうさせるのか・・・・
hukusyuu.jpg
そこには幼い頃からの父親との確執が根深く関係しているようだけど、、、
神を強く信じる父親の言う通りにしても思うようにならない世の中、そんな現実を目の当たりにして、
まっとうな人生を放棄してしまったのか、、、

そして長い逃亡の末逮捕されるも、どこかヒーローぶっている主人公。
反省の態度をみじんも見せないこのふてぶてしい男に、最早嫌悪感と言うより好奇心さえ抱いてしまう。
自らを理解してくれる人間も殺害していく男・・・・
何故そのような人物にまで手を掛けるのか、不可解なこの主人公の心理を、実際に存在したこの男の心の
彷徨いをどうにかしてでも探り当てようと、否が応でも目を凝らしてしまう・・・

緒形拳さんはこの非情な主人公を、憎々しくもギラギラと実に魅力的に演じてくれている。
様々な女性と関係を持った主人公ですから、当然この作品でも女優さんと絡むシーンがたっぷり。
でもこの作品で登場する女優さんは他の作品と違って、皆リアルに痛々しい・・・・
さすが今村昌平作品。絡みシーンは美しいより生々しいです

この主人公と彼を取り巻く人々の陰鬱な生き様が、目覚ましい高度成長期にありながらもどこか終戦の色を
濃く残す当時の日本の何とも言えない冷たい空気感と、いつの時代でも変わる事のない強欲な人間の
巻き起こす恐怖を衝撃的に映し出した素晴らしい作品でした


non的お気に入り度: